先生の手が触れる時

「どうした?」
「………あ…」

先生が私の顔をのぞきこむ
久しぶりに目にした先生の顔。

今すぐにでも先生に触れたい

でも

「………コーヒーいれるよ」

そういって背を向けた先生に向かって私は声を出した

「……お話が…あります」
「…………なんだい」

穏やかな微笑みをする先生

『消すことなんて…簡単だからな』

父の言葉がよぎる

先生を守るために。
先生のお母さんが望んでた夢を私が壊しちゃいけない



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