先生の手が触れる時

異変



凪side


文化祭が終わりしばらく経って
凜は文化祭実行委員の反省会があるらしく一人で凜の家に帰っているとき

「あれ」
「あ、晴夏?」

晴夏が丁度、帰ってきたところだった

凜と晴夏は家が近いらしく、親同士も仲が良い。
なのでたまに、晴夏と帰りに会うことがある

「いま帰り?」
「そう」

晴夏が頷く

そういえば文化祭の時泣いたの見られたんだっけ…
なんか恥ずかしい

「…ぎ……凪?…どした?」

晴夏に顔をのぞかれて、はっとする

「え?あ、う、ううん、なんでもないよ」

晴夏が眉を寄せる

「……あぁ…こないだの泣いたやつなら…気にするなよ」
「………っ」

晴夏はそう言うと、私の鼻をつまむ


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