すずめ日記
「それから、わたしが休暇をもらわないのは……」

言いかけて言葉につまった。

「祐ちゃん……?」

出発日の父の言葉が思い出された。

帰れないのじゃない。

父があの日「絶対に帰ってくるな!!」と言った意味。

そして帰らないと決めたのは、自分の意志だったことに気付いた。

途中で全てを止めたら負けになる。

「いつでも帰ってきていい」もし、優しい言葉で送り出されていたら……。

配達の辛さや嫌がらせの辛さなど様々な辛さに負けて新幹線に乗り逃げ帰っていたに違いないと思った。


毎朝3時過ぎに起き2時間半、300部余りもの新聞配達をし寝過ごさないように急いで学校へ行き5時間の講義を受け、休む間もなく夕刊を配る。
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