【完】あたしはニセカノ。
「そーじゃなくてっ。ピュアって言いたかったんだって!!」


「あんたの例えは、わかりにくいっ!それに、紗南ちゃんが聞きたいのは、普段のことだよ。

一緒に帰ったり、それこそお昼ご飯のときにどうして無言なのかとか」


そう、そうなの!


さすが桃ちゃん。


あたしが聞きたいことを、代弁してくれた。






「無言?あんなもんだろ。涼って、ほぼ会話ねーし。

興奮してるときは、やたら饒舌だけどな?」


「…そうなの?」


「屋上の涼…あれ、素だから。構って欲しかったら、自分からグイグイいかねーと」


「あたしから…」


「口わりーけど、聞かれたことには答えるし。

一緒に帰んのも、後ろついて歩けば、自然と肩並べて歩くし」


そ…


そうなんだ!?


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