【完】あたしはニセカノ。
「てことは…」


「紗南ちゃんが、遠慮しすぎ。もっと頻繁に、ウチのクラスまで、涼に会いに来てもいーぐらい」


「いいのかな…」



「それにさ、『いつ俺の番号聞いてくんだろーな。いい加減、待ちくたびれた』って、前に涼が笑いながら言ってた。

そこは変なプライドがあるみたいで、自分から聞けねーの。アイツ」


なんだか、ドキドキしてきた。


「涼くんが…そんなこと、言ってたんだ?」


「おー。紗南ちゃんぐらいだぜ、アイツがイジるの」








「イジる…。あたしと会話するときは、涼くんって毒吐きまくるけど、それが愛なの?」


「いやー…元カノとは、そーじゃなかったな」


そこでポカッと、桃ちゃんがタイちゃんの頭を叩く。


「バカ!そこは、そうだねって言うところなの!!」


「へっ!?なんでだよ、俺は正直に…」



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