クールなお医者様のギャップに溶けてます
目を開けた時、目の前に現れた光景は花火ではなく、天井。

そのまま周りを見渡せば、私が知らない部屋の私が知らないベッドの上で寝かされているのが分かる。

ガバッと起き上がると先生が部屋に入って来た。

「やっと起きたか。」

「あの、ここ、どこですか?何で私…?」

「花火見てたら急に倒れたんだ。寝不足だな。昨日の夜、忙しくて寝てないんだろ?」

それは先生も同じはずだ。

私は病棟の業務だったから通常業務に加えて急変した患者さんの処置と緊急入院になった患者さんの対応に追われていただけだけど、外来業務もこなさなければいけない先生は急患やらインフルエンザの疑いの患者さんやらを何人も診ていた。
眠くないの、と聞くけど先生は大丈夫らしい。

「ここはどこで、今は何時ですか?」

「ここは俺の部屋だ。時間は11時。」

11時⁈
花火が始まったのが6時だから軽く5時間は寝てる。

クリスマスに、しかも初デートに何やってるんだ!

「本当にすみません。」と謝ると、先生がベッドに腰掛け、そして頭を撫でてくれた。

「俺の方こそ悪かった。疲れているのに動き回らせてしまって。それに気が付いてやれずにすまなかった。」

「先生は悪くないです。私が…」

「いや、君は悪くない。だが、一つだけ願いがある。」

願い?

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