クールなお医者様のギャップに溶けてます
「無理に俺に合わせようとしないでくれ。」

「え?」

「俺が告白をしてから君は少し変わった。嬉しかったし、努力も認めてあげたかったからそのままにしていたが、今日、確信したよ。」

もしかして、嫌いになっちゃったのかな。
私、間違ってたのかな。
不安で胸が張り裂けそうだ。

「君は寝不足で具合が悪くなるんだってな。それだって先に言ってくれれば良かったのに、と思った。でも、それを言わせなかったのは俺のせいだよな。俺が大丈夫だ、と言ってしまったから。」

なんで寝不足で具合が悪くなるのを知ってるのかと思ったら、いつ起きるか分からない私の状況を弟のカズを通じて家に電話したらしい。
その時にお母さんが話したみたいだ。

「先生と…一緒に過ごしたかったから。」

「その気持ちは嬉しいよ。すごく。でも、違うんだ。」

何が違うの?
私、何を間違えたの?

「俺は、俺の事なんてお構いなしに振る舞い、言いたい事をはっきり言う君が好きだ。ついでに言えば豪快にラーメンを啜る君が好きなんだ。」

どうして?
だって先生は可愛くなった私を褒めてくれたし、嬉しそうにしてくれていた。
可愛いくて従順な子が理想なんでしょ?
分からないという風に首を傾けると先生は頭を横に振る。

「俺が惚れたのは赤色の君だ。白へと染まろうとしてピンクになってくれた君の事も好きだが、やっぱり俺は赤の君を求めるんだ。」

「どういう事ですか?」

「俺が惚れたのは意思の強い、飾らない君だ、という事だよ。だからそのままでいいんだ。」

「私が先生の理想の女性じゃなくても?」

「何を言ってる?俺の理想は君みたいな女性だ。今まで付き合ってきた女性は確かに可愛くて従順で家庭的な子ばかりだったが、俺の心は動かなかった。」

「可愛げがなくて、料理もまともに出来なくて、言いたい事を言う私で本当にいいんですか?」

「いいに決まってるだろ。俺が初めて心から求めたのは君だけだ。」

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