クールなお医者様のギャップに溶けてます
「ねぇ、本山さん。」

「何ですか?藤井先生。」

「本山さんって好きな人いるの?」

「どうしてですか?」

「山田さんのお孫さんとの縁談ダメになっちゃったんでしょ?」

そこそこ前の話を今ここで話すのか。
めんどくさいな。
話しの矛先を変えちゃえ。

「先生は彼女さんと上手くいってますか?」

「うん。楽しくやってるよ。でも、彼女の家柄が良過ぎて迷ってるんだよ。」

「迷う?何をですか?」

「結婚だよ。結婚って家の繋がりが多少なりともあるでしょ?家柄の良い大事に育てたお嬢様をこんな僕に渡してくれると思う?」

私も来週には先生の実家に行かなきゃいけない。
自信を持って堂々と入れるか、と聞かれれば無理だと答えるだろう。
でもそれは、行ってみなきゃ分からない。

「受け入れて貰えるかどうかは分かりませんが、藤井先生の穏やかな雰囲気はお年寄りに人気ですよ。話しが長い、って言う方もいますけど。」

スタッフからも藤井先生の世間話はなんとかならないのか、という不満が出ているけど、それはとりあえずコーヒーと一緒に飲み込む。
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