クールなお医者様のギャップに溶けてます
それから衣装合わせやら引き出物、料理など、色々と決めなくちゃいけなかったけど、二人で来てくれ、と言われる打ち合わせ以外は聡さんと別々だった。
忙しい聡さんの予定と合わせるのは難しかったから。

だから、お互いがどんな衣装を選んだかは当日の今日まで知らなかった。
驚かせる意味も含めて、プランナーさんには秘密にしてもらっていたし。

ただ、あまり見つめられるとドキドキしちゃう。
それでなくても緊張してるのに。
聡さんは緊張してないのかな?
ジッと見つめ返すと、聡さんが少しずつ私に近付いてきた。
そして目の前に聡さんがひざまずいた時、勢いよくドアが開いた。

「亜樹ー、お父さん緊張してるんだが、どーしよー!」
「亜樹綺麗よ〜!」
「ねーちゃん、化けたな〜。お義兄さんはまた一段とカッケーよっ!」

「亜樹さん、これはこれは、すごく綺麗だな。」
「亜樹さん、聡さん、おめでとう。」

両家の両親登場。ついでに弟も。
緊張しているお父さんを除いたみんなが祝福してくれる。

「「ありがとうございます。」」

二人で挨拶をした所で、ちょうどプランナーさんが声を掛けて来た。

「亜樹様のお父様、そして新郎新婦のお二方はこれから挙式の練習に行きます。よろしいでしょうか。」

「はい。」

「おぉ!亜樹ー!ついにお父さんバージンロードデビューだ!」

なんだそれ?
テンションの高いお父さんはプランナーさんに任せて、歩きにくいドレスと格闘する。
介添えさんが付いてくれるけど、それにしても歩きにくい。

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