クールなお医者様のギャップに溶けてます
午後5時。
日勤帯の看護師から申し送りを受ける。

今日は入院患者さんに特に問題はなかったみたいだからゆっくり出来そうだ。

日勤帯の看護師が帰るまであと15分。

「ちょっと301号室に行って来ます。」

本日一緒に当直に入る師長に声を掛けて301号室へ向かう。

「山田さーん。具合どうですか〜?」

「ぼちぼちだぁ〜。」

「10分位しか時間がないから少しだけだけど、マッサージしますね。」

山田さんはのっそりとベッドから起き上がり、足を出す。

細くなっちゃったなーって言うのはいつもの事。

90歳を超えていると思えば元気な方だ。
ただ、冬が近付いてくると皮膚が乾燥してあかぎれてしまう。

だからお手製のオイルでさすってあげる。

「気持ちいいなぁ。それにいい匂いだ。」

「ラベンダーの香りだからゆっくり寝れますよ。」

ここでは看護師たちがそれぞれ患者さんにあったオイルを作っている。
不眠気味の山田さんにはラベンダー。

「ありがとうな。」

「またマッサージしてあげますからね。じゃあ、何かあったら呼んで下さいね。」

裾を捲ったパジャマを元に戻し、ナースステーションへ帰る。

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