ずっと俺の傍にいろよ Ⅰ
それから半年が経ち、彼は突然急変し、天国へと旅立って行った。

私は彼の安らかに眠る姿を、傍で最後までみとって………
余命より数日長生きしたって、看護師さんや医者が言ってた。


彼は旅立つ前…
弱った腕を懸命に動かし、私の手を握りながら、私の耳元でこう言ったの。


"ずっと俺の傍にいろよ
後から迎えに行くから"って…。


私は急に怖くなった。
彼は私を連れて行こうとしているんだ___
道連れにしようとしているんだって・・・


私はその晩、怖くて怖くて、中々寝付けなかった。

寝付けたとしても、浅い眠りですぐ目が覚めてしまう。


夢に彼が出てこないで!私を連れて行かないで!



と そればかり心の中で必死に祈った。
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