ずっと俺の傍にいろよ Ⅰ
それから数日が経っても、彼は夢の中にも現れなかったし、ましてやあっちの世界に私を、連れて行こうともしなかった。


葬式を無事に終えた私は、空気を吸うために外に出て、ベンチにと座った。
ベンチに座った瞬間、う~んと背筋を伸ばして背伸びをする。

ずっと正座してたから、なんだか肩こるし、かったるいなぁ~。


なんて、私の大切な彼の葬式なのにそんなことを思っている時…

ふと、風に靡かれてこちらに向かって飛んでくる、一枚のチラシが視線に入った。


私の足元にそのチラシはひゅらひゅらと舞い降りて、その場に止まった。


そのチラシに目を向けると、私は思わず自分の目を疑う。



え?え?嘘でしょ!?

まさか、この日に限ってそんなはずないよね?
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