生意気な彼女
「この前は、予定があったんだって?」
わたしを見下ろしたヨウジくんが首を少し傾けると、ヨウジくんの口元が黒いマフラーで隠れてしまった。
その姿に胸がきゅんとなる。
久しぶりに会ったせいかもしれない。
ヨウジくんの何気ない表情や仕草にドキドキしっぱなしだ。
わたしは慌ててヨウジくんから目を逸らした。
真っ赤な顔を見られたら困る。
「さっ、…サクラと、食事した日のこと?」
「うん。てっきり、ハルカちゃんも来ると思ってたから」
「そう、…だったんだ」
ヨウジくんがこちらに視線を向けているのは確実で。
あまり見ないで。
顔の熱が、ばれてしまう。
「えっと、……ちょっと、ね。キャンセルできない用っていうか……」
「彼氏?」
「…………えっ!?」
「サクラちゃんが、『オトコかもしれない』って言ってたから」
「なっ……」