とろける小春
信じられないながらも信じたい気持ちも大きくて。

「わ、私、こ、告白をですね、しようと、ひっそり計画していまして。そ、それがこの怪我で中止か延期か放棄か、と悩んでいてですね」

何を言っているのかわからない状態で、口だけが軽やかに動き続ける。

「えっと、その、私、今までの弱すぎる自分を捨て去ってですね、あの……す、好きですって言って、こんなことをしようかと計画していてですね……」

篠原君の柔らかい表情と熱を帯びた瞳に後押しされて私は立ち上がり、一歩足を踏み出した、途端。

「い、痛いっ」

あまりにも予想外の展開が続き、足の状態をすっかり忘れていた私。
骨折している足に全体重をかけてしまい、激痛が走った。
し、しまった、と思う間もなく体が勢いよく前に倒れた。
空を切る両手、驚きに見開かれているに違いない瞳。

ああ、どうして私はこんなにどんくさいのだろう。

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