甘々いじわる彼氏のヒミツ!?
「そっか。じゃあ、杏ちゃんは上条君のことが気になってるんだ?」


話を聞き終えた先輩は困ったように頬をかいた。


「すみません……。だから、あたし……――」


先輩とは一緒に遊べません。


そう言おうとしていたのに、先輩はあたしの言葉を遮った。


「隠さずに全部話してくれてありがとう。何か俺、ますます杏ちゃんのことが気になってきちゃったよ」


「え……?」


「嘘のつけない真っ直ぐな子なんだなって思って。俺、もっと杏ちゃんのこと知りたい。俺のことも知ってほしいし。だから、今日は予定通り一緒に遊ぼう!」


「でも……――」


「一回遊んだら、俺のこと好きになるかもしれないでしょ?ほら、行くよ」


先輩はそう言うと、あたしの左手を掴んで歩き出した。
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