俺様魔王の甘い口づけ
「めーちゃん、可愛い顔してるんだから、姿を見られたら気に入られて当然なんだよ」
「か、可愛い・・・ウソだ」
突然サラリと何を言い出すのか。
可愛いとか、いやいや可笑しいでしょ。
「とにかく、自覚なくそうやって突っ走ったのはめーちゃんなんだから、怒られて当然ってこと」
もう、だったら私どうしたらよかったのよ。
黙って見てればよかったの?
でも、あのリュークって王子さま、ものすごく自信に満ち溢れていた。
自分が決めたことは何としてでも成し遂げる、そんな強情さも。
「私って、結構危険・・・?」
「今更気づいたの?」
「ど、どうしよう・・・」
「きっと、どんなことをしてでもめーちゃんを奪いに来るだろうね」
それがわかってたから、ルイは待ってろって言ったんだ。
それなのに・・・。
「でも、ルイが簡単にめーちゃんを渡すわけないから安心しなよ」
「・・・そんなの」
ルイにとっての私の存在ってなんなんだろうと考える。
そんなに必死で守ってもらえる立場にあるんだろうか。