俺様魔王の甘い口づけ



「めーちゃん、可愛い顔してるんだから、姿を見られたら気に入られて当然なんだよ」

「か、可愛い・・・ウソだ」



突然サラリと何を言い出すのか。
可愛いとか、いやいや可笑しいでしょ。



「とにかく、自覚なくそうやって突っ走ったのはめーちゃんなんだから、怒られて当然ってこと」



もう、だったら私どうしたらよかったのよ。
黙って見てればよかったの?

でも、あのリュークって王子さま、ものすごく自信に満ち溢れていた。
自分が決めたことは何としてでも成し遂げる、そんな強情さも。





「私って、結構危険・・・?」

「今更気づいたの?」

「ど、どうしよう・・・」

「きっと、どんなことをしてでもめーちゃんを奪いに来るだろうね」





それがわかってたから、ルイは待ってろって言ったんだ。
それなのに・・・。





「でも、ルイが簡単にめーちゃんを渡すわけないから安心しなよ」

「・・・そんなの」




ルイにとっての私の存在ってなんなんだろうと考える。
そんなに必死で守ってもらえる立場にあるんだろうか。




< 182 / 425 >

この作品をシェア

pagetop