俺様魔王の甘い口づけ



「・・・ただで教えるわけにはいかんなあ」

「え・・・?」



ヒンヤリとした空気が洞窟の中に漂う。
私の背筋はすっと伸びた。




「なにを・・・したらいいんですか・・・?」





なにを言われるのか、ビクビクしてしまう。
怯えを見せたらいけない。
なんとなく、そう思った。




「命・・・。そなたの命」

「い、命・・・?」




命と引き換えにってこと?
命と引き換えに、ルイの呪いが解けるの?


そんな・・・。




怖気づいてしまう。




死・・・。




死を身近に感じることって、そうそうなかった。




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