激愛
「春さん!今日はもうとりあえず帰っていいぞ、俺たち隼人病院連れてくから何時に帰って来るかわかんねえし」



「坊ちゃん・・・でも「大丈夫だって!今日は取りあえず学校休んでこいつとふたり看病するし手に負えなければ連絡すっから」



龍さんがそう言うと春さんは心配そうにそう答えていた



春さんには悪いけどこの時のあたしは気持ちに余裕がなかったかもしれない



熱でうなされる隼人を救いたい一心でとりあえず春さんにごめんねと呟くと急いで車に乗り込んだ




今日は取りあえずお天気も良くてぽかぽか陽気だけど念のために薄い綿の毛布にくるんでいる隼人



額にはいつの間にか張られていた熱さまシートがなんだかとっても痛々しく感じられる




いつもきゃっきゃと元気な隼人がぐったりしているため車内は不気味なほど静かだった



「瞳、今から行く病院・・・個人病院だけど腕は確かだから安心しろ」



龍さんの言葉に黙って頷くと隼人の額に無意識に手を当てる



病院までの距離がだいぶ長く感じられたけど時計を見るとさほど時間は経って居ない




国道沿いを15分ほど走った先にあったのは白い建物の小さな病院



病院の前には看板があって診療時間とかお休みの日なんかが書いてあった



駐車場には車は一台もないところを見るとまだ診療時間外だというのがわかる



・・・・え、これ待ってなくていいのかな



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