激愛
川瀬春姫side



「はあっ・・・響子さん、遅れてす、すみませんでした!」




「遅いわよ!一体何分待たせんのよあたしが呼んだ時はすぐ来てもらわないと!ったく」




響子さんはそう言って舌打ちをするとあたしのほうを見てちらりと一瞥する



すると目の前にあった紅茶に手を伸ばすとゆっくりと味わうように一口飲み干した



今日は突然前触れもなく響子さんから連絡がありあたしは学校が終えるとすぐ駅前の喫茶店へと急いだ




待ち合わせ場所は駅前の繁華街の一番奥、細い路地を歩いてすぐの小さな喫茶店




ドリームと言う名のこの喫茶店は隠れ家的な喫茶店で・・・・




噂によるとここの店のマスターと響子さんがデキているとかいないとか





まあそんなことどうでもいいことなんだけど



でもこんな目立たないところにある店なのに繁盛しているのはマスターの淹れるコーヒーのうまさと絶品パンケーキが口コミで広まった為




大抵大事な話があるときはこのドリームを貸切にして話をする響子さん



「今日は又、何の話なんだろ・・・・はあ~」





あたしは少し駆け足で来たため息を整えてからドリームの店内に入る



すると開口一番聞こえて来たのが遅いわよ!の例の一言だって訳












< 313 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop