激愛
第25章
「竜谷高校はどう?姫になったらなったで大変じゃないの?」



「まあ、それは色々と・・・・」




あたしは言葉を濁して俯き加減でそう答えた



竜谷高校の姫になってトップの女になること



それはこの竜谷に入学したときからのあたしの悲願であり憧れ



この界隈で竜谷の姫ともなれば尊敬と畏怖の眼差しで見られ敬服される




生徒皆、いや・・・・この辺りの男達は手の届かない女神のような眼差しで竜谷の姫を見るのだ




ありとあらゆる方法を使い翼を口説き落として女になった



翼の好みの女になるために自分を磨きなんでもしたつもり




やっとトップの女になったっていうのに・・・・・邪魔な女狐が現れた




なんでも翼の幼馴染らしい彼女、名前は矢追瞳



何の目的なのか偽名を使って転校してきた彼女




まあ・・・・なんの目的で来たのかは多分黒覆面の集団を探りに来たんだろうけど




そんな彼女が転校してきてから翼の態度が一変した、あの女に見せる翼の笑顔





あたしにはそんな顔一度だって見せたことないのに・・・・あの子にはその笑顔を向けていた



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