激愛
それがもし翼だったら・・・?



ありえない!ありえないけど・・・・いくら響子さんでも翼は渡せない




翼はあたしのもの、たとえあの瞳という女が横槍を入れて来たとしてもあの人だけは渡せない




それはもし響子さんであったとしても・・・・




思いを巡らせてきゅっと唇を噛み締めているとふいに目の前のテーブルに置かれた茶封筒




・・・・?これは一体?




「ちょっと調べさせてもらったわ、今回の獲物はその写真の女・・・・春姫も目障りなんじゃないの?」




そう言って響子さんが足を組み替えると傍らにいたお付きの田所さんが中から写真を取り出した




「・・・・・!?」




「矢追瞳、母親はすでに他界していて父親と母親違いの弟と三人家族どういう訳かお嬢様の婚約者である葛西龍一さまと一緒に暮らしています・・・・このことは御存じでしたか?」




「・・・・い、いいえ全く」




どこで写されたのか制服姿の横顔、にっこり微笑む彼女



よりによってなんで響子さんの婚約者と?しかも一緒にすんでるなんて・・・!




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