イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!



出る際には、「大事な用を思い出したから先に帰る」と言っておいた。


これで帰る時は私一人だ。安心。


ばったり校舎内で出くわさないように私はテラスへと足を運んだ。


テラスには誰もいなかった。
静かで、私の歩く足音だけがコツコツと小さく反響しているだけ。


温かいミルクティーを買ってイスに座る。


空を見れば辺りはもうオレンジ色で、だけど少しだけ暗い、そんな冬の季節特有の空模様だった。


冬の季節に温かいミルクティーはよく似合う。


我ながらうまく逃げきれたと思う。


頭の混乱を何とか抑える事が出来た私は冷静にいろんな物事について考え事をしていた。

そんな考え事をしてかれこれ一時間半。


さっきより少々、外が暗くなっていた。


「さすがにもう帰らなきゃ…」


帰りたくないと言わんばかりの重たい体を起こしテラスを後にした。


さすがにもう校舎に残ってる生徒はいない。


「もう私一人かぁ…、」


一人言を呟きローファーに履き替える。




「誰が一人だって?」


< 173 / 187 >

この作品をシェア

pagetop