彼と私の問題点を考える
こういうの言われ慣れてそうだけど、高校生の段階だと上手く交わせないものなんだな。


その初々しさがやけに新鮮で、思わず彼をまじまじと見つめてしまう。


それにどこかで見たような気がする。


あまり周りに関心があるわけじゃないし勘違いに違いないんだけど、スタンダードな絵に描いたような好青年っぷりだと思った。


「まあいいや。えっと、綾瀬くん、美月部屋にいると思うから先に上がって」


「あ、はい。すみません、お邪魔します」


彼は遠慮気味にそう言って、スリッパで玄関に飛び出してきた佐和を困惑した顔で一瞥してから私に小さく頭を下げて横を通り過ぎた。


「今時あんな律義な子もいるんだねぇ」


感心した佐和が私を雑に手招きしながら家の中に呼び、おばさんくさい声を出す。

 
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