トライアングル a white time
「ふ~ん。で、どっちと付き合うの?」
クスクス笑いながら、からかう様に言う由加ちゃんを小さく睨んで。
「付き合う訳ないでしょ。何でちょっと前まで『気持ちわりぃ』って言われてたのが突然『可愛い~』に変わるのよ」
信じらんないっ! と怒る私に由加ちゃんは。
ブランコで揺れる足をぷらんぷらんして笑っている。
「聖さぁ。……変わったんだよ」
片足でゆらゆら漕いでいたブランコを止め、じっと私を見て言った。
「変わっ……?」
「私たち、相手に何か言われるのが恐くていつもびくびくしてたじゃない?
今の聖はイイ女目指して、なんかすっきりした顔してるもん。
そういうの……、やっぱ相手にも伝わるのかなぁ」
「……」
由加ちゃんの言葉に、私は学校での自分を思い出していた。