私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


ーーーーーPM8:50


帰宅した私達は、とりあえずご飯を食べていつものようにリビングで
だらだらと過ごしていた。


『さっき夏織の腰抱いて
思ったんだけどさ、』


「うん?」


『夏織、ちゃんと食べてる?』


「食べてるよ。」


『うそ。』


うそ、ではない。

だけど、朝昼晩ちゃんと食べているかと
聞かれたら正直、首を縦に振ることはできない。

私の表情を見て、何かを感じ取ったらしいこの男は、何故かにやり、と妖艶な笑みを浮かべていた。


『じゃ、確認させて?』


「無理、やだって!」


『拒否権なしね。』



それを合図に、私をソファーに押し倒した隼。

スカートが少しだけ下げられた事によって、部屋の冷たい空気に肌が触れる感覚に不覚にも小さく声をあげてしまった。


『ほら、やっぱり細いじゃん。』


冷たくて長い指が、私の腰をなぞる。


「…っもう確認できたでしょ?」


『夏織、今 自分がどんな顔してるか
分かってる?』


「え、」


『そんな顔されたらさ、』


ーー止められる訳ないでしょ?



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