至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
……凌牙が、殴ったの……?
「兄……貴……?」
倒れ込んだ和希は、呆然と凌牙を見る。
そして、殴られたことに今更気づいたかのように、その頬に手を当てた。
殴れと言った癖に、実際殴られて放心している様子。
和希本人も、何が起きたのか分かっていない顔をしていた。
テルさんも、驚いた表情で凌牙を凝視する。
凌牙は、ゆっくり手を下ろすと、なにも言わず奥の個室へと消えた。