至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
「……凌牙……」


凌牙も痛かったはず。


その手も、その心も。



……和希に手を上げるだなんて……。



和希だけは、傷つけないようにと守ってきたはずだから……。



でも、和希の想いを汲んだうえで、和希に手を上げたのかと思うと、あたしはもう胸が張り裂けそうだった。



「…………っ……」


そのまま階段を駆け下りた和希は、倉庫を出ていく。


「あ、あとはあたしに任せてっ……」


何が任せてなのか自分でも分からないけど、あたしはそう口走っていた。
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