至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
斜め後ろからそんな和希を見ていると、口元に笑みを残したままポツリと話し出した。


「俺んちって特殊だろ……。小さいころから、親父は兄貴しか見てなくて、母親は俺しか見てなくて。なんでだろうって、漠然とした疑問を昔から持ってた」


和希が自分のことを話すなんて初めてで、少し驚く。


だけど、あたしに心を開いてくれたんだと嬉しくも思う。


「アンタは、全部知ってんだろ?」


少し後ろに顔を向けられ、


「……うん」


それが前提のように聞かれたので、躊躇いもなく頷いた。


「だけど本当の親じゃない、複雑な事情を知った時、ああ、そう言うことかって、妙に納得した」
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