至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
凌牙と一緒、和希は幼くして、しなくてもいい思いや経験をしてきたんだ……。


それはきっと、深い傷を残したに違いない。



「だからこそ、俺と兄貴は溝なんて作らずに、なんでも腹割って話したりしてーって思ったのに……」


和希は、顔に影を落とす。



……やっぱり、そう思ってたんだね……。



「本気で向かって来てくれたことなんて、一度もなかった」


その顔は、悔しいというより、悲しそうで。


「兄貴はチームの総長で、将来はヤクザを継ぐ人間だ。だから俺にも一線を引いてんのかも知んねえけど……」


そこまで言った和希は、軽く息を吐く。
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