月夜の影3
「阿月…」


阿月は更にこう書いた。










さびしいけど、かみさまがいるから
あつきはさびしくないの
だからがまんできる





「寂しかったんだね…阿月」


寂しくないわけがない。
家族と離れて暮らしているんだ。
それも知らない土地にいきなり連れてこられて。
そんな状況で寂しくないわけがないんだ。

健也は胸が苦しくなった。


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