☆Friend&ship☆ -序章-
どこだここは。
「ああ、土産や」
「そうか。歯食いしばれ」
「おいおいちょっと待った俺はヤクザの子分じゃないぜギャフー!!」
強烈なパンチでもお見舞いしてやりたかったんだが仕方がない。
何だか無償に何かを傷つけたいヘルメスはごめんねご主人様と心の表面で謝りながらゼウスを蹴り飛ばした。
「すみませんでした。俺はあなたの、というか人間の形をしたものの悲鳴を聞くのが好きなんです」
「趣味歪みすぎだろおい!イケメンが泣くぜおぎゃぁぁぁ!!」
「ほんっとすみません。あとで俺の悪い右手切断しときます」
「いやだめ。絶対駄目」
「自分の悲鳴は格別なんですよ」
「お前ってドS?ドM?」
「もっかいいきまーす」
「ごめんなさい。」
無表情の空手の構えに慌てて頭を下げるゼウス。
ご主人様至上主義のヘルメスは腹部に回し蹴り。
グブッと嫌な音を立ててゼウスが倒れ伏した。
「ろ、肋骨逝った…絶対、絶対逝った」
「大丈夫です。せいぜいひびです」
「あとさ、も一個言わせろよ…」
ゼウスは不機嫌そうにぶすっとして目が死にかけているヘルメスを睨んだ。
「敬語使うな」
そういってズンズンビーチの方へ歩いていった。
「…」