学戦
アジトを出た頃、
ふと愛璃好が口を開く

「なぁ、聖音」

「なんですか??」

「なんでお前らそんな仲悪いんだ?」

聖音が少し目を見開く

「今まで聞かなかったのに愛璃好さんは
いつも突然ですね」

「気になったんだよ、んで、なんで?」

「....」

聖音が少し黙るがまた口を開く

「兄様...いえ、湊音さんは
代々伝わる暗殺家の方です。
でも僕はそんな才能はなくて...」

「それで湊音が毛嫌いするのか?
んなわけねぇよな....?」

「はい、原因は血筋でした、
僕は養子で全く湊音さんたちとは関係ないんです」

愛璃好は驚愕した、養子の件だってそうだが愛璃好には養子というだけで
湊音が嫌うとは思えなかったから
だが愛璃好にはもっとわからなかった
家族の絆もそうでないものの仮の家族も

「そーゆーもんなんだな、変なの」

「そうですかね?そんなもんですよ」

聖音は苦笑しながら言った

「愛璃好さんは...」
「私にはいない。」

聖音が驚く

「それは申し訳ありません...」

聖音はかなり落ち込み謝る

「ん?私が気にしてないんだから
聖音が気にする必要ないぞ!
それに私には家族よりも大切な人が居たしな?」

愛璃好は励ますかのように明るい笑顔を向ける

「あ、ここだろ?私はさっさっと正面からいくぞ、聖音は裏から一発で標的を
狙ってくれるか?」

「あ、はい!わかりました!では、」

聖音は真っ黒なフードを被り
そのまま行ってしまった

「さぁ、私もそろそろ行くか」

愛璃好はナイフを持ちながら
赤い瞳を光らせ敵のアジトへ入っていった
< 7 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop