今宵、月下の夜に
もう考えることができなくて、ただぼんやりとその音を聞いていた。


しばらくしてその音が止む。


それから私の顔にかかった雪のかかる髪をそっと払う手。

その手はとても温かい。


あの男の子みたいな優しい手。


はっとして目を開けた。


男の子かと思ったから。
< 26 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop