今宵、月下の夜に
嬉しかった。私もここにいていいのだと教えてくれた。


ごめんね…約束、守れなくて


名前も知らない男の子を思い浮かべながら最期の時を待った。


ザクッ…ザクッ


遠のく意識の中で雪を踏む音がかすかに聞こえる。


「もう大丈夫」

次に聞こえたのは優しい女の人の声。
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