晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜



こんなにも心強い、私の味方がそばにいたというのに……。


ごめんね、気づくのが遅くなって。


みゆは、私の最高の親友だ。



「咲の顔ブサイク〜っ!」


「みゆもブサイクだよぉ〜!」



お互いに涙でびしょびしょになった顔を見て、笑い合った。


リクへの想いを打ち明けて、みゆとの友情も深まった気がした。


そして余裕がなかった心にもゆとりができた。


誰かに自分の悩みを知ってもらうだけで、こんなにも気持ちが楽になるなんて知らなかった。


泣いて、泣いて。


寒い道を二人で歩いた。


私はもうひとりぼっちじゃないんだ。


かけがえのないものを、手に入れていたんだ。


そう思ったら、なんか強くなれた気がした。


……本当の友情がなにか、見えたような気がした。


七美ちゃんといた頃とは違う。


疑問とか、違和感とか、なくて。


素直に、真っ直ぐに、みゆを信じてる。



ーー私は、ひとりぼっちじゃない。



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