晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜

ひとりぼっち



しかし。次の日。


私は学校へ遅刻してしまった。


理由は、いくら待っても七美ちゃんが待ち合わせの場所に来なかったからだ。



「すいません、遅刻しました……」



学校へ行くといつもだったら「なにしてんだよ、おまえー」みたいな冷やかしが来るはずなのに、


みんなは黙ったまま教室に入って来た私を見つめるだけだった。


……視線が、痛い。


どれくらいの人が知っているんだろう。


考えただけで怖くて身体が震える。


不意になっちゃんの私をにらみつけるような視線に気がついて、うつむく。


私が書いたわけじゃないけど、心がビクビクして、強気になれない。


胸がズキズキして、すごく痛いや……。


自分が置かれている状況が、よく掴めてない。真っ暗なところにいるように感じる。なにも、見えない。


昨日結局風華ちゃんとは連絡が取れず、それを報告した七美ちゃんへのメールも返信なし。


そのせいで昨日はあまり眠れなかった。


……意味が、わからない。


なにもかも理解ができなかった。


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