聖なる夜に、幸せを。
「驚いたわよ。
まさか聖来ちゃんと聖奈ちゃんが、聖(ひじり)くんと奈子(なこ)ちゃんの娘なんだから」
聖と奈子…私たちのお父さんとお母さんの名前だ。
何で桜子さんが知っているの?
「聖奈ちゃんは知らないみたいね。
聖来ちゃんは知っているみたいだけど」
私とクロスは揃って首を傾げる。
「実はね。
夜浪家は、代々聖なる夜だけ魔法を使える家なのよ」
「「はっ!?」」
クロスとハモる。
私の家が…聖なる夜だけ魔法を使える!?
「ただし夜浪家全員が使えるわけじゃないの。
その上、魔法の強さは人それぞれ。
聖来ちゃんは使えないんだけど、聖奈ちゃんは使えるみたいよ」
私が魔法を…?
「ただし威力は弱いわ。
そのため聖奈ちゃんは今日使ったけど、その実感はあるかしら?」
魔法を使った!?
「いつですか!?」
「クロス、不思議に思わなかった?
…短距離用のクロスのトナカイが、ここまで来れたの」
「思ったけど…。
もしかしてそれが、聖奈の魔法…?」
…思ったより弱い……。