課長、ちゃんとしてください。
口から心臓が出てきそうだった。
身体中の血管がどく、どくと脈打っている音が響いてくる。
あたしはそれ以上そこにいられなくて、足音を忍ばせて部屋に戻った。
「お〜、おかえりあべちゃーん」
「……………」
顔を上げてひらひら手を振る課長に軽く頭を下げて、自分の席につく。
デスクの上に載せた自分の手がかたかたと震えているのに気づいて、あたしはぎゅっと手を握りしめた。
とりあえず、気分を落ち着かせて………。
「………あべちゃん? どした?」
いきなり耳許で囁かれて、あたしはびくりと肩を震わせた。
振り向くと、課長の顔がすぐ近くにあって、また心臓が跳ねる。
身体中の血管がどく、どくと脈打っている音が響いてくる。
あたしはそれ以上そこにいられなくて、足音を忍ばせて部屋に戻った。
「お〜、おかえりあべちゃーん」
「……………」
顔を上げてひらひら手を振る課長に軽く頭を下げて、自分の席につく。
デスクの上に載せた自分の手がかたかたと震えているのに気づいて、あたしはぎゅっと手を握りしめた。
とりあえず、気分を落ち着かせて………。
「………あべちゃん? どした?」
いきなり耳許で囁かれて、あたしはびくりと肩を震わせた。
振り向くと、課長の顔がすぐ近くにあって、また心臓が跳ねる。