kiss of lilyー先生との甘い関係ー

「何も…ない」

 食後二人で湯船に浸かった。ユリが僕に背中を預けるようにもたれかかっている。

「痣や傷はもちろん、何一つとして跡がない」

 ユリの手を持ち上げ、反対側もみてみた。

「なに、してるの、」くすぐったそうだ。

「やはりこっち側も同じか…」

 脚の方も触ってみた。膝や踵もすべすべしている。気持ちがいい…するとユリから甘い吐息が漏れた。彼女を念入りに点検していた僕の手が、どうやら彼女の感度の良いところをかすめたらしい。

「ここか」

「そこ…きもちいい…」

 彼女の首筋を舐めながら指を動かす。感じてくる彼女に身体が反応する。

「ねぇ、しよう?」

 ユリが切なそうに振り向いた。ここで断る男がいるならお目にかかりたい。

 彼女が対面を向いて、湯船のなかで僕に股がった。ゆっくり腰を下ろすと一気に快楽で包まれて、体温がこれ以上ない程上がる。
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