出会いと別れの季節
辛かったな。
すごく・・・すごく、辛かった。
看護師さんの額の汗が、数滴、私の頬にこぼれ落ちた。
その瞬間、私は、紛らわすように思い切り涙を流した。
数時間後・・・
父方のおじいちゃんとおばあちゃんが、
私たちの病室に駆けつけた。
「ユミ!アミ!」
今まで見たことのない、目をまん丸にして
息を切らしている険しい表情のおばあちゃん・・・
その隣で、顔を真っ赤にして
私たちをじっと見つめるおじいちゃん・・・
ねえ、おしえて・・・?
おとうさんと、おかあさんは・・・
どこにいくの?
いっしょにおうち、かえれるの・・・?
それとも・・・
私は、このまえおじいちゃんが教えてくれた話を
このとき、鮮明に思い出していた。