Je te aime ~愛しき人よ永遠に~
今ちゃんの家から駅までの道程は遠く、ナーちゃんと文の事が頭から離れない。



雷鳴が轟き大粒の雨が滝のように降り出し、視界が遮られた時、拳を握り締め私は声の限り叫んだ。
握った拳から血が雨に混じり地面に落ちた。



文を守る為には文の傍に居てはいけない。
私が離れる事が、文を守る事だとは、あんまりだ。



私の叫びは雨音にかき消され誰の耳にも届かない。





私の心が止まった日だった。









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