悲劇の姫〜海賊になった少女〜
「別に結ばれなかったとは書いてないだろ」
「だけど、お姫様死んじゃったもの」
「そうだな、これが実話だとしたらどうする?」
ルイの真剣な表情に目がそらせなくなる。
「本だけでも悲しいのに、実話だったらもっと悲しいかな…」
ルイは何も言わずに微笑んで私の頭を撫でた。
「ねえ、いつまでこんな生活が続くの?」
「どういうことだ?」
「こうやって、眠って起きてご飯食べて、本を読んでまた眠るでしょ?」
「…つまらないか?」
「そうね、そう言われると…つまらないわ」