ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
 


更には長い片足が、私の股に割って入り、


綺麗な顔が……

私の顔上15cmの、至近距離にあった。



そんな驚くべき姿勢で、

「ほらみろ」

と、彼は普通の調子で言う。




「隙がないだと?
隙だらけじゃねぇか。

家でも、バスタオル一枚でうろつくしよ……」




それは確か、一週間前の出来事だ。



その時はたまたま、替えのパンツを忘れてしまい、

シャワー後にバスタオル一枚の姿で、部屋に取りに戻った。



見られていないと思っていた。



脱衣所を出る前に、ちゃんと廊下の左右を確認したのに、

久遠さんは一体どこから見ていたのか!?



口をぱくつかせて驚くだけで、
言葉が出てこない。


そんな私に向け、彼だけは言葉を重ねる。




「まだあるぞ。

お前、パジャマの時はノーブラだろ?

一人暮らしの家じゃないんだ。
男と暮らしていると、もっと意識しろ」




< 114 / 453 >

この作品をシェア

pagetop