ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
更には長い片足が、私の股に割って入り、
綺麗な顔が……
私の顔上15cmの、至近距離にあった。
そんな驚くべき姿勢で、
「ほらみろ」
と、彼は普通の調子で言う。
「隙がないだと?
隙だらけじゃねぇか。
家でも、バスタオル一枚でうろつくしよ……」
それは確か、一週間前の出来事だ。
その時はたまたま、替えのパンツを忘れてしまい、
シャワー後にバスタオル一枚の姿で、部屋に取りに戻った。
見られていないと思っていた。
脱衣所を出る前に、ちゃんと廊下の左右を確認したのに、
久遠さんは一体どこから見ていたのか!?
口をぱくつかせて驚くだけで、
言葉が出てこない。
そんな私に向け、彼だけは言葉を重ねる。
「まだあるぞ。
お前、パジャマの時はノーブラだろ?
一人暮らしの家じゃないんだ。
男と暮らしていると、もっと意識しろ」