ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
いつでもお嫁に行けそうな、
この能力。
これでミカコさんの女子力の高さに、少しは近付けた気がする。
ゆっくりと朝シャワーを浴びた久遠さんが、髪を拭きながらリビングに戻ってきた。
ボタンを閉めず羽織っただけのシャツから、
素敵な大胸筋と腹筋がチラ見えして、またしてもドキドキしてしまう。
彼は朝食とピカピカに磨かれたリビングを見て、
「すごいな」
と褒めてくれた。
その一言で、テンションが上がる。
嬉しくてにやけてしまいそうで、
両手で頬っぺたを押さえていた。
ダイニングテーブルに向かい合い、遅い朝食を一緒に食べる。
「何か、いいことでもあったのか?」
そう聞かれた。
いいことがあったから張り切ったわけじゃなく、
これからいいことがあるように
努力中。
ミカコさんに負けないような
女子力を……。
そんなことを説明できないので、
「天気がいいから、気分もいいんですよ」
そんな答えでごまかした。