ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
「あの……
これって、どういうことなのでしょう?」
堂浦さんの説明ではチンプンカンプンなので、久遠さんに聞いてみた。
久遠さんは天才だから、分からないはずがないと思って。
それなのに彼は、私からスイッと視線をそらし、
「さあな……」
そう言っただけ。
白衣のポケットに両手を入れて、
堂浦さん達に苦情も言わずに出て行ってしまった。
白衣の背中が消えたドアを見ながら、ズルイと思っていた。
さっきの顔、絶対分かっている感じだった。
男三人が分かっていて、私一人だけ分からないなんて、
仲間外れにされた気分で、面白くなかった。
――――……