ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
しかし、うっとりタイムはすぐに終了してしまう。
倒れた私達を囲んで、加害者2名が話している。
「ほらね〜。俺ッチの言った意味分かったでしょ?
だから夏美ちゃんは、信じても大丈夫なんだよ」
堂浦さんがこんなことを仕出かしたのは、
私を信じてもいいという理由を、形にして見せる為……
そんなことを言っていた気がする。
堂浦さんに抱きしめられて拒絶して、
久遠さんの転倒に巻き込まれ、
思わぬトキメキを味わった。
これが何の証明になったというのだろう?
ほらね?と言われても、私にはやっぱり分からない。
私には分からなくても、
三国主任は、うんうん頷き、
「なるほど」と納得していた。
久遠さんは「痛って……」と呟いて私の上から起き上がり、
私も引っ張り起こしてくれた。