ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
いつになく真面目な三人を見ていると、
いよいよ本番なのだという気持ちが強くなってきた。
噂では最有力候補で、久遠さんが関われば間違いないと言われているが、
それでもやっぱり緊張する。
秘密を共有することで、私の中にも新ビール“夏美”に対する愛情のようなものが芽生えていた。
どうか、プレゼンが成功して夏美が商品化されますように……
そう、静かに祈っていた。
しばらくすると、総務の社員が、
司会ブースでマイクに向け喋り始めた。
「ただ今より、第51回 青空ビール新商品提案会議を開催いたします。
商品化の栄光と賞金200万円は、
はたしてどのチームに与えられるのか!
みなさん、お食事を楽しみながら、目と耳はステージに――」
開会のアナウンスに拍手が鳴り響く。
会場の照明が一段落とされ、代わりにステージがライトアップされた。