ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
 


昨日はミカコさんをテーブルの真ん中に下ろし、

両端でニンジン持った私と、ヒマワリの種を持った久遠さんがスタンバイ。


同時にミカコさんを呼んで、どっちに来るかの勝負をして盛り上がった。



毎日が楽しくて、本当に幸せだ。



話しながら頬を緩ませニヤついていると、

由香の手からリップクリームが滑り落ち、洗面台に転がった。



振り返った由香に、肩を掴まれ揺すぶられた。




「それだけ?
ねぇ本当に、それだけなの?」



「え?」




質問の意味が分からず、首を傾げる。


そんな私を見て、由香の顔がムンクの叫びのようになっていた。



「落ち着け」と由香は自分に言い聞かせ、それから質問を重ねる。




「念のために確認させてもらうけど、

プレゼンの時、久遠さんとキスしたと言ってたよね?

その後、家で甘いキスは……?」



「ないよ」



「一緒に寝たりとか……」



「ある訳ないでしょ」



「この……バカ女がーーっ!!

何の進展もないのに、幸せオーラ出してんじゃないわよ!」




< 230 / 453 >

この作品をシェア

pagetop