ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
 


片岡さんが予約してくれたレストランは、有名なフレンチのお店だった。



格式高いお店に入ったことがないので、しりごみしてしまう。



コートの下は、普通のワンピースを着ている私。


ドレスコードに引っ掛かり入店を断られるかと焦ったが、大丈夫だった。



好きな物を頼んでいいと言われ、
メニューを見せられた。



フランス料理初心者の私には、何を頼んでいいのかサッパリ分からない。



メニューを見て、ゆっくり首を横に傾けてしまうと、

向かいに座る片岡さんが、クスリと笑った。




「こういう店は初めてですか?」



「は、はい。すみません。

外食といえば、友達と安居酒屋に行くくらいなので……」




見栄を張るつもりはないので、
正直に答えた。



安居酒屋というのが正直過ぎたのか、彼はまた笑う。




「田丸さんに会えて、本当に良かった。

僕は飾らないナチュラルな女性を求めていました。

あなたは僕の理想にピッタリです。

実に可愛い人だ」




< 277 / 453 >

この作品をシェア

pagetop