ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
「夏美さんをイメージして作りました。
喜んでもらえて嬉しいです」
片岡さんは向かいの、ひじ掛けつき布張り椅子にゆったり座り、
ウイスキーの氷をカランと鳴らした。
三色の可愛いカクテルが私のイメージと言われて、悪い気はしない。
グラスを合わせて乾杯し、そっと口をつけた。
見た目は可愛いけど、アルコール度数は高かった。
既にフランス料理店でグラスワインを3杯飲んでいる私。
この一杯をすぐに飲んで帰ろうと思っていたのに、一気に飲み干すことは出来そうにない。
スマホを出して膝の上に乗せていた。
久遠さんに22時には帰ると言っておいたから、
もし時間が過ぎるようなら、連絡しないと心配させてしまう。
フランス料理店とは違い、片岡さんは余り話さなかった。
ウイスキーを飲みながら、私をジッと見ているだけ。
カクテルのピンクの層はピーチ味。
黄色はレモン味。
ちびりちびりと飲み進めて、やっと三層目の白にたどり着いた。